デザイナーズBLOG
2021.10.12(更新日:2021.10.12)
Illustratorを使いこなせるようにしたいんだけど、マスターするのにどれくらい時間がかかるの?最短で学ぶ方法は?独学とスクール、どっちが良いの??
といった疑問にお答えしていきます。
私が独立して間もない10年前は、IllustratorやPhotoshopなどデザインに関するソフトの使い方を、700人を超える人数教えてきました。時間にすると、その3倍は教えています。
その中で、圧倒的に覚えが早い生徒さんの共通点は、明確な目標を持っているかどうかでした。
もちろん、「趣味でソフトを使ってみたい」「何か手に職をつけたい」という理由で学び始めるのが、悪いわけではありません。そうゆう人の方が多かったと思います。
でも、覚えが早く、すぐにマスターしていくのは
「1週間後にチラシを完成させていといけないんです」とか
「卒業制作で、この手書きイラストのキャラクターをデジタル化したいんです」とか
具体的な目的を持って、学びに来ている生徒さんたちでした。
まずは、
自分が何のためにIllustratorを学ぶのか。
Illustratorを使って、何を作りたいのか。
を明確にしましょう。
それが決まれば、あとはその目標を達成するためにIllustratorの使い方を学んでいけば良いのです。
では、目標に向かって、どんな方法で学んでいくと良いのか。Illustratorを最短で学ぶ方法についてお話ししていきます。
Illustratorは便利な機能が盛りだくさんです。それに加え、Adobeがどんどん最新機能を追加していくので、Illustratorを現役で使っているプロでも、なかなかその全てを使いこなせている人は少ないでしょう。
それを「1日セミナーで全て使えるようにします!」というスクールビジネスもありますが、はっきり言ってしまうと、意味ないので行かなくて良いです。
あなたがIllustratorの専門講師になりたいのなら別ですが、そうじゃない限りは、そもそも最初に Illustratorの全機能を学ぶ必要はありません。
むしろ、全てを学んでも、最後の機能を学び終える頃にIllustratorが巧みに使いこなせている人は、ほとんどいないでしょう。
実践に結びつかない勉強をどれだけしても、使えないし、覚えられないからです。
勉強で大事なのは、インプットしたものを、実践してアウトプットしていくことです。
数学の公式をそのまま覚えても、なんの役にも立ちません。その公式を、実際の問題でどのように使って解くのか、が分かって初めて意味のあるものになります。
また、インプット(教科書を読む)とアウトプット(問題集を解く)の割合は、3:7で良いと言われています。
つまり、Illustratorの使い方は必要なところだけを覚えて、あとは実際にデザインして実践・活用していった方が、よっぽどIllustratorをものにできるという訳です。
※アウトプットの重要性については、下記の本で学びました。
では、実際に5時間でどのようにIllustratorをマスターするのか。
具体的な進め方は下記の通りです。
①最初の1時間で、Illustratorの構造や全体の使い方(アートボードの意味や、ツール・バーの使い方について)を学びましょう。
②次の1時間で、自分の制作のために使う機能を学びます。幅広くせず、必要な機能のみを勉強しましょう。
③その後2時間は、制作にあてます。キャラクターならキャラクター、チラシならチラシを、最初の2時間で学んだ機能を使って、実践していきます。
④最後の1時間は、制作にあたり追加で覚える必要があった機能を勉強します。
まず、①と②は本や動画などでサクッと学びましょう。
本のオススメはこちらの記事に掲載しています。
その後は、もう③と④の繰り返しです。
その繰り返しを継続して行うことで、スキルがどんどん身についていきます。
目的が達成できれば、その方法はなんでも良いです。本や動画で独学でも、オンラインスクールでも、通学でも、どれでも良いと思います。
自分にあっていると思う勉強方法で学びましょう。
それぞれの勉強方法によるメリットやデメリットは、下記の記事にまとめています。
ある程度覚えてきたら、自分の作りたいものをどんどん制作していきましょう。
わざわざIllustratorで、テキストに描いてある可愛くないクマを描いてみる必要はありません。自分の作りたいと思うものを作ってください。
制作していくことが楽しみにも繋がります。
自分の思い描くたくさんのものを楽しみながら制作し、Illustratorを極めていきましょう。
皆さんが、制作の楽しさを感じながら学べることを願いつつ、筆を置きます。では、また。