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【有益】おしゃれなロゴを自分で作りたい人に伝えたい!ロゴの本質+作成テクニック

2021.03.09(更新日:2021.11.04)

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《創業仕立ての30代起業家》ロゴマークは絶対あったほうが格好がつくし、お客さんに覚えてもらえそう。お金もかけられないし、自分で作ってみたいけど、何から始めていいかわからない。センスがないからいいロゴが思いつかない。

 といった悩みに答えます。

本記事の内容
・デザイン超初心者が陥りやすいミスと防ぎ方を紹介します。
・プロもやっている、ロゴの作成テクニックがわかります。
・ロゴ作成の手助けとなる本を紹介します。

この記事を書いている私は、早いものでグラフィックデザイナーになって11年が経ちました。

独立してからは8年。企業やサービス、キャラクターなども含め、

今までに作成したロゴマークは50パターン以上だと思います。(捨て案含めたら無数にあります。)

大企業の案件もあれば、これから起業する勢いある方の企業ロゴも作成してきました。どのような規模であれ、制作にかける熱は変わりません。

ちなみに、私は都内の4大卒(経済学部)を卒業し、美大などには行ってません。つまり、最初から美術やセンスに長けていたわけではなく、実践的な仕事で日々学びながら、少しずつスキルアップしていった感じです。

今までに同業で美大卒の方にもたくさん会ってきましたが、その才能は素晴らしく、本当に羨ましいと思いました。私には彼らのような秀でた美的才能はないですが、その分経験と分析力でセンス(デザインの引き出し)を増やしてきました。

逆にいうと、元々特別な才能がない分、初心者にもできるように教えられるのです。

そんな凡人からデザイナーになった私が、おしゃれなロゴ作成に向けた作成テクニックについて、解説していきます。

 

ロゴの本質への理解

いきなり作成したい人も多いと思いますし、「なんだよ、結局能書きからかよ」って思う方もいるかもしれませんが、まず、聞いてください。

何事も大切なのは、その本質を知ること。

そうしないと、本来のあるべき姿を見失って、外見だけを着飾り、中身のない薄っぺらいものになります。これは、意外と人に伝わるものです。

 

ちなみに、最初(起業時)が肝心だということも、あわせて理解しておくと良いと思います。

 

ロゴは、企業やサービスの本質表現

まず、ロゴを作る意味は、大きく2つあります。

①どのような企業またはサービスなのか、一目で訴えかけることができる。

②人に記憶してもらいやすくする。

 ここで重要なのは、ロゴと接した人に伝わるかどうかです。

「そんなの当たり前じゃないか」と思う方もいるかもしれませんが、

熱い想いを持って制作を開始すると意外と見失いがちです。

 

ここで、初めてデザインをする人が陥りやすい2パターンを紹介しておきます。

A.大体の業界やサービスのイメージで突っ走っていく。

走る

どうゆうことかと言うと、例えば

・女性向けのサービス

・子育て

のようなキーワードがあった場合に、

無条件でピンク色の丸っこいマークを作ってしまう。

これは、最もNGだと思っていただきたいです。

 

なぜなら、本質を見失っているから。

本当はサバサバ系のワーキングママに訴えかけたい場合でも、上記ではほんわかした可愛い印象になってしまいます。

なんとなくのカテゴリーでのイメージよりも、

・実際に提供するサービスがどのようなものなのか

・考えたデザインはそのサービスをしっかり表現できているか

・本当にターゲットに刺さるのか

を、しっかり考えなければいけません。

 

B.最初に思いついたアイデアが捨て切れない。

これは、本当にあるあるです。プロのデザイナーでも割と多いかもしれません。

最初にパッと思いついたデザインアイデア引きずってしまい、サービス表現やターゲット意識欠いて、そのまま突っ走っていくパターン。

自分が「これ、すごく良い!」と思ったアイデアはなかなか手離せないものですが、

ロゴの本質に立ち返って、

・そのデザインは本当にデザインとして優れているものか

・初めてみた人にどんな印象を与えるか

など、第三者の目線で見てみてください。

どんなにいいアイデアのものでも、しっかりと本質表現ができてなければ意味を成しません。

思い切って、アイデアを捨てる覚悟を持ちましょう。

 

ちなみに、下記の本はロゴをロジカルに説明してくれています。

デザインのアイデアを、しっかりとロゴの意味に繋げていることがわかる本です。

自分が受け取る印象とも重ねながら、読んでいくと身になります。

2. デザインが与える効果への理解

どのようにデザインすると、人にどういう印象を与えるのかは、

デザインを始める前に、最低限の知識を持っていないといけません。

 

印象やイメージは人それぞれですので、

必ずしも、見た人全員に当てはまるものではないですが、

「一般的に、過半数がこう感じる」

ということを知識として取り入れることは大切です。

 

これは、前述している通り、

センスのない私が、センスを学んだ方法の一つです。

 

色や形が人に与える印象

カラー

色や形は人に大きな影響を与えます。色の心理学は非常に重要で、デザインとは切り離せない知識です。

例えば、暖色系の赤やオレンジは”食欲を沸かせる”と言われています。

あなたの周りでよく見かける飲食店のロゴを思い浮かべてみてください。

赤やオレンジばかりじゃないですか?

これはたまたまではなく、色に対する人の心理をついた表現なのです。

 

青は爽やか、誠実、真面目などの印象があり、

電子機器メーカーのロゴに使われることが多いです。

 

このように、人にどのような印象を与えたいかによって、

選ぶ色のチョイスも変わってくるはずです。

ロゴの色は、コーポレートカラーとなり、この先もずっと付き合っていく色になります。

ざっくりではなく、ぜひ真剣に、細かい色の出方までこだわって欲しいです。

 

色の使い方や選び方でおすすめな本を2冊紹介しておきます。

参考にしてみてください。

具体例も掲載されていて、初心者でも見やすく、わかりやすい書かれています。

グラフィック社が出版している本なので、デザインをしていない人でも見ていて楽しくなる素敵な本だと思います。

まずはこれを見て、デザインへの意識を高めてみるのも良いかも。

 

この本は、

背景色の使い方が載っていたり、かたち別に使い方が書いてあったり、

自分の中に発想がないことも、色々な手法を吸収できる本です。

そして、何より言葉で解説してくれているので、

論理派の私のような人間には、かなりしっくりきて、わかりやすかったです。笑

 

フォントが人に与える影響力

私が一番大切にしているのは、フォント使いです。

フォントがダサい古いものだと、それだけでデザインが台無しになります。

また、ここでプロとアマの差が出ると言っても過言ではありません。

 

『フォントを制する者はデザインを制す』

デザインをしたことのない人は、割とフォントをサラッと決めます。

明朝かゴシックか、もしくは英語なら筆記体か。

せいぜい、そのくらいな気がします。

 

でも、プロのデザイナーが一番時間をかけるのは、おそらくフォント選び。

 

特に、ロゴに使用するフォント次第で、

会社やブランド全体のイメージが決まってきます。

 

フォントにこだわっている企業の代表例が『ユニクロ』。

ユニクロは、2006年にロゴマークを変更していますが、

この時、実は独自のフォントを作成しているのです。

ユニクロのカタカナフォントと英語フォントです。

 

事業拡大に伴い、海外などで制作されたり、大量生産されるであろう、

広告や商品POP、商品タグなどのフォントを統一することで、

ユニクロの世界観が崩れないようにしたのです。

 

独自フォントを制作し、制作物全てに統一したことにより、

世界中どこで作った販促物でも『ユニクロ感』が統一されるのです。

そのくらい、フォントの影響力はあります。

 

下記の本は、フォントのイメージマッピングがあるので、

初心者にもかなりわかりやすいと思います。

また、この本では同じレイアウトに

違うフォントを当てはめた例が掲載されているので、

イメージの比較もでき、比べらることができます。

 

【テクニック】素晴らしい前例を参考に、読み取り、真似る。

フォントや色、形などデザインについて学べば、終わりはありません。

でも、今この記事を読んでくださっている方は、

『デザインがしたいのではなく、ロゴマークが作りたい』はずです。

 

そうなれば、最短でおすすめなのは、

・作成の前にたくさんのロゴを見ること

すでにあるロゴから読み取り、学ぶこと。

 

簡単にいうと、既成ロゴをなるべくたくさん見てインスピレーションを沸かせ、

近いものを真似をするということです。

もちろん、最初の述べたように、本質を見失ってはいけません。

自社のことや事業のことをしっかりと理解したうえで、

それに当てはまる部分が多いものを探し、

良いところを取って、アレンジしていくのです。

 

真似ることは決して悪いことではありません。

真似ることは、何を極めるにも非常に重要なことです。

 

最後にロゴ作成の手助けとなる本を3冊載せておきます。

《イメージ・アイデアを沸かせたい人向け》

パイインターナショナル出版の本で、良いロゴが厳選されて掲載されています。

(個人的にパイさんの本は大好きで、何冊も持っています。デザイン性も高いので信頼度高めです。)

実際に、ロゴがどのように使用されているのか、

また、どんなお店なのかなど、写真も掲載されているので、

イメージがわきやすいです。

 

《ロゴ作成を基本から知りたい人向け》

具体例や作成のポイントなども記載されているので、初心者にもわかりやすいです。

かたちや色が与える印象なども載っているので、ロゴだけでなくデザインの基礎が学べます。

 

《総合的に1冊で学びたい人向け》

サブタイトルの通り、良質なロゴから学べることがたくさんあります。
制作フローやフォント見本などまで記載があって、重宝できる1冊です。
 
 

というわけで、今回は以上です。

1つのアイデアに縛られないためにも、

まずはたくさんのデザインを見て、いろんな案を描いてみるといいかもしれないですね。