デザイナーズBLOG
2020.08.03(更新日:2021.09.02)
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仕事で初めてのご挨拶。
「すいません。名刺ないんです…」
ってだけで、最初の一歩を挫かれてしまう感じがしますよね。。。
かといって急な面会が決まった時、
「やばい!名刺が足りない!」とか
「新人の名刺まだ作ってないのに!」
ってこと、よくありませんか?
…私はあります。笑
あとは、新人の研修期間で、
「すぐに部署移動があるけど、
とりあえず一回挨拶しないといけない」
とかもよく聞きます。
そんな時、
小ロットの名刺を、すぐに手軽に制作できたら良いですよね。
ということで、そんな急な仕事にも、
すぐに対応できるように、
アドビのイラストレーターと市販の用紙を使用して、
自宅プリンターでも簡単に印刷できちゃう
名刺の作り方をご案内します!
名刺プリントの市販用紙って、
意外と色々あるんですが、
モノによって、サイズが変わってくるので、
今回はA-oneのマルチカード名刺で制作を進めていきます。
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エーワン A-one マルチカード 名刺 1000枚 (A4サイズ 10面×100シート) 白無地 51003[名刺用紙 作成 印刷]【pt5_aone】 価格:2,746円 |
A-oneは家電量販店などでも売ってる可能性が高いし、
質も良いです。
緊急性の高い時でも、すぐに購入に行けたり、取り寄せできるので
おすすめです。
まずは、アートボード(絵を書くためのキャンパスのようなもの)を設置していきます。
Adobe Illustrator 2020では、Illustratorを開いた状態でA4のアートボードが候補に出てきます。
もし、見つからない場合には、左側に新規作成→印刷→A4を選んでください。
そうすると、白い四角が現れます。これがA4サイズのキャンパスになります。
四角の外のスペースにも、要素を置くことはできますが、
この四角の中しかプリントできませんのでご注意ください。
テーブルの上にA4の紙が置いてあると思うとわかりやすいと思います。
テーブルに道具を広げられるけど、描けるのは紙の上(アートボードの上)だけです。
次に、A-one
用紙に表示されている通りのガイドを作成していきます。
ガイドとは、プリントはされないけど、パソコン上では見れる線のことです。
このガイドを作っておくことで、印刷ミスが少なくなります。
デザインもしやすいです。
ガイドを作成したデータは、他の名刺を作成する時に、使いまわすことも可能です。
(1) 直線ツールでガイドとなる線を引く
ツールバーの左上から3番目の直線ツールを選びます。
この表示がない方は、おそらく長方形ツールの表示になっています。
四角形のアイコンを長押しすると、選択できるはずです。
直線ツールを選んだら、Enterキーを押すと、直線ツールオプションのパネルが出てきます。
ここで長さ210(A4用紙の横の長さ)を記入して、
角度0°(横)で、OKを押します。
(2) 線をアートボード上部に合わせる
書けた線を選択し、整列パネルでアートボードに整列させます。
整列パネルは、画面上部メニューバーの<ウィンドウ→整列>で表示できます。
線を、アートボードの上に揃えたいので、
下の写真で赤枠にした、パネルの真ん中・上部の整列を選択してください。
クリックしても、何も変化がない方は、
線が選択されていないか、整列箇所が間違っているかです。
整列箇所は、整列パネルの右下のボタンで変更できます。
下の写真の赤枠部分を、『アートボードに整列』にしてから、
もう一度整列させてみてください。
(3) 横線を移動・コピーし、必要な部分に引いていく
まず、整列した直線を、下に移動させます。
移動ツール(ツールバーの左上にある黒い矢印のツール)を選択します。
これは、基本中の基本となるツールです。
「イラレが思うように動かない!」という時は、ここに帰ってみてください。
移動ツールを選択した状態で、Enterキーを押すと、移動パネルが出てきます。
まずは下に11mm移動させますので、下記のように入力してください。
OKを押すと、線が移動します。
そのあとは、55mmづつ下にずらして線を増やしていきますが、
ここで注意したいのは、OKではなく『コピー』です。
コピーを5回繰り返して、横線が全て引き終わります。
(Command+Dで繰り返しもできます)
(4) 縦線も必要な部分に引いていく
縦の線も、流れは同じです。
A4の縦の長さは、297mmなので、
まず直線ツールで線を引きます。
その後、左端に整列させて、14mm移動→91mmで3回コピーです。
わからなくなったら、横線を引いた時を思い出しながら、進めましょう。
ガイドとなる線が引けました。
(5) 線をガイド化する
線が引き終わりましたが、
このままでは黒い線がプリントされてしまいます。
なので、引いた線を全て選択し、
メニューバーの《表示→ガイド→ガイドを作成》で、ガイド化します。
そうすると、この画像のように、線が蛍光ブルーになります。
これでガイド化されましたので、画面上では見えますが、
線は印刷されません。
それでは、下準備ができたので、早速名刺のデザインをしていきます。
名刺はガイドを引いた中の、1枠で作成し、
それを複製していく形で進めると効率的です。
もちろん、2,3種類の名刺を混ぜ合わせても、
全て違うデザインにしても自由です。
これが、自己制作の良いところでもあります。
まずは、左上の1枠でデザインをしてみましょう。
デザインする時、大切なのは『余白』です。
今回使用しているA-oneの用紙は、
A4でプリントでき流のですが、名刺サイズに切り込みが入っている便利な商品です。
その代わり、名刺サイズからはみ出すと横の名刺に印刷されてしまうのが難点。
また、デザイン的にもあまり情報を盛り込まず、
外側に7mm程度は余白を設けることがおすすめです。
下の画像でいう赤い部分です。
この時、背景に色を入れない方が綺麗に仕上がります。
今回はあくまで、急ぎで小ロットの名刺が必要な方向けなので、
デザイン性にこだわったり、カラーを入れたい場合には、
プロのデザイナーに依頼したり、印刷会社を使用したりするのがいいでしょう。
1枠でデザインができたら、あとはガイド線を作った時と同じように
等間隔でデザインを複製していきます。
左上の1枠でデザインした場合、
まず横に1枠複製します。
移動ツールで、デザイン全体を選択し、
Enterキーでパネルを出して、水平方向(横)に91mmコピーです。
その後、上段の2枠を選択し、
垂直方向(下)に55mmコピーします。
(イラレでは、下がプラス方向になるので、マイナスにする必要はないです)
このようにコピーして、A4サイズの用紙に10枚の名刺デザインの配置ができました。
データが完成したら、まずは保存を忘れずに!!
データが飛んだ時の、悲しさったらないですよね。。。
そして、用紙をプリンターにセットして、印刷するわけですが、、、
その前に、せっかくの名刺用紙を無駄にしないために、
普通紙で試しプリントすることがおすすめです。
いかがでしたか?
即興名刺の制作は、無事完成したでしょうか。
Illustrator自体が初めての方は、
なかなか時間がかかってしまったかもしれません。
しかし、名刺はフォーマット化しておけるのが利点です。
一旦、ベースを制作しておけば、
あとは名前、電話番号、メールアドレスなどの情報を変更するだけで、
デザインを流用できます。
小ロットで制作できるので、
人の入れ替わりが激しい時期などにも最適です。
この記事が、皆さんのお役に立てていたら幸いです!