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モデルの外しファッションに学ぶ”トータルコーディネート”

2020.06.23(更新日:2021.09.02)

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最近、部屋の模様替えをして、より夏っぽくなりました!
(元々夏が好きなので、冬でも比較的夏寄りなインテリアにしていますが。笑)

そんなこんなで、今回はインテリアについても織り交ぜながら、
コーディネートについてお話していこうと思います。

 

コーディネートとは

コーディネートという言葉を聞くと、なんとなくファッション関係を思い浮かべますよね?
コーディネートと調べると、ファッションに限らず、”色柄・素材・形などが調和するように組み合わせること”だそうです。

タレントさんやモデルさんのトータルコーディネートを例にあげるとわかりやすいですが、
それぞれ、その人物のイメージに合うように、服装・髪型・化粧・役柄・話し方などを統一していきます。

だからこそ、それを崩すようなスキャンダルがあった時には、
広告のクライアントや番組のスポンサーなどは「このイメージはダメだ」ということで、契約が解除されるわけです。

 

全体的なコーディネートが整っているほど、抜けが目立つ

トータルコーディネートすることで、全体の統一感やバランスが整い、
センスの良いかっこいい着こなしになります。

部屋でも同じことで、
家の設計や床材・壁紙、そして家具やインテリア雑貨を揃えると、

トータルバランスが整い、統一感が生まれ、スッキリと美しいイメージになります。

その一方で、ほんの少しのことでそのイメージがアンバランスになってしまいます。

むしろ、全体が揃っているから、余計に不揃いのものが目立ってしまうことも珍しくありません。
例えば、こちらの部屋の写真をご覧ください。

良い意味で、あまり癖のないナチュラル系のリビング。
ここのテーブルに、赤いバラの花が飾ってあったらどうでしょう。
なんだか、不思議な感じがしませんか?笑
故意的に置いているのではなく、誰かにもらったのだろう…と信じたいです。笑

お花なので、合わない訳ではないですが、この部屋に飾るなら赤い花束よりも、
ひまわりなどのカジュアルでヘルシーなイメージの花の方が合うと思います。

 

トータルブランディングの重要性

わかりやすくお部屋や人物のイメージでたとえましたが、

これは決してインテリアに限ったことではありません。

企業や商品のイメージは、トータルコーディネートする必要があり、それが整っていないと、

どこかに〝違和感〟を感じる人が多いのです。

知名度が高い商品や大手メーカーでは、ほとんどの場合このバランスがかなり整っていて、

ブランディングにかなりの時間と費用を費やしていることが多いです。

それは、その重要性が膨大なリサーチ結果から見て取れるからです。

しかし、あまりそこに関心を持たない中小企業などは、

〝なんとなく〟でブランディングを進めて行ったり、途中で方向転換したりというケースが少なくありません。

結果、トータルバランスが崩れ、ブランディングが整わないという事態に陥るのです。

 

外しを効かせる場面と方法

イレギュラーで外しを加えることで、それを逆手にとって注目度を高める広告戦法もあるのですが、
それはあくまで、トータルコーディネートが整った上で、故意的にやっていることが大切です。

ファッションで言うと、”外しを効かせる”などと良く言いますが、
例えば、とても可愛いガーリーな格好で服を揃えたから、あえて靴はスポーティなスニーカーで外す。
といった感じです。

アンバランスを超越して、それが逆にマッチしているという考え方もありますが、
それはもっともっと高度な話で、基礎がちゃんとしていないものに対しては、ただバラバラな状態に見えます。
ピカソが、ヘンテコな絵を描く前はものすごく勉強して、とてもデッサンが上手かったと言うのと同じです。

人の印象に置き換えてみるとわかりやすいです。

例えば、

第一印象がとても清楚で、
ハイブランドのバッグに、ツバ広のハットを被っている女性の足元を見ると
ボロボロのスニーカーだったら、なんだかちょっと悲しいですよね。。

真っ黒に日焼けして、髭を生やし、白い短パンをきた男性。
家は西海岸風にしていて、趣味はサーフィンかな?という感じの男性が、
可愛らしい日本の軽自動車に乗っていたら、少し違和感を感じるのは私だけではないと思います。

ゲレンデに乗っていてほしかったなという、、
これはほぼ願望ですが(笑)

でも、イメージというのは、全てが統一していて初めて納得できる。しっくりくる。

そして、人の記憶に残るのです。

ギャップの魅力というのもありますが、それは見た目と内面のギャップで、また別のお話です。

 

会社のトータルコーディネート

こんな風に個人の立場で考えてみると、とてもわかりやすいのですが、
会社単位にすると、全体的に見えなくなってしまう方も多くいます。

会社経営は、俯瞰する能力が大切だと言いますが、
まさにその部分で、会社の全体的な見え方を俯瞰していくことで、
そのブランディングが確立していくのだと思います。

ブランディングに関しては、もちろん見た目だけではなく、
組織を形成する人物も大きく関わってきますが、
このITの進んだ時代では、ビジュアル面が多くの要素を締めてくるでしょう。

 

ブランディングを崩す落とし穴

私は、これはそこにプロの力を使わない企業が多いからだと考えています。

大企業のように、それぞれの役割をもち、部署や役目がはっきりとしている企業は分担がわかりやすいですが、

中小企業の場合、分担がうまく行っていないケースが多いです。

社長が経理もやっていたり、事務スタッフがWEBデザインをやっているところも少なくありません。

これは、企業によって様々ですが、商品や企業のブランド価値を上げていくことで、売り上げが上がる企業は、

役割分担をし、時間と費用を割くべきところを見極めているところが多いように思います。

考え方は人それぞれで、何に時間やお金を費やすかは人それぞれですが、

その判断は適切にしていきたいなと思います。